ご挨拶
中国文化学会会長 谷口 匡 
本学会は、中国の文化、およびそれに関係する日本の文化のさまざまな領域を研究し、それを教育や文化活動に生かして行こうとする学術団体です。かならずしも大きな学会ではありませんが、研究対象は、中国の古代から当代までの長い期間に及び、中国の哲学、文学、言語学、芸術(書画、映画)、日本の漢文・漢詩にいたる広い領域にわたります。また、高等学校を中心とする漢文教育についても多くの研究を重ねてきました。
申すまでもなく、日本の文化は中国からの影響を受け、それを糧として発展して参りました。日本の文化について考えるとき、中国からの影響を無視することはできません。しかしまた、中国の思想、文学、芸術等は、日本への影響ということと切りはなして考えてみても、独自の問題提起力と存在価値を持っています。本学会では、研究者それぞれの問題意識にしたがって、その両面から中国文化について考究しています。
現在、日本と中国の関係は必ずしも最良とはいえないかも知れませんが、そのような時代であれば、なおさら日中両国の文化をふまえて真の意味での相互理解が形成されることが求められていると思います。本学会はその基礎となる研究のために努力するものです。また本学会には大学の研究者以外に高校をはじめとする教育関係者も少なからず所属しており、そうした会員も参加しやすい新しい学会のあり方をめざしています。このホームページを通じて、本学会の活動に皆様のご理解をいただけますことを、心より願っております。

